栃木県支部は2005年5月に開設されました.
この年は脳や頚の血管が詰まるタイプの脳卒中(脳梗塞)に対して,t-PA静注療法が日本で使用可能となった年でもあります.
残念ながら栃木県は脳卒中で亡くなる方が多いことが知られています.
私たちは県内の脳卒中を起こされる方,後遺症を持たれる方,亡くなられる方を一人でも多く減らすためにさまざまな活動を行っています.
このような活動は行政の協力を得ることで,より多くのことが可能となります.
私たち栃木県支部は栃木県庁,市町村と協力しながら,無料の頚動脈超音波検査による動脈硬化や,心房細動という脳梗塞を起こしやすい不整脈の早期発見活動に加え,脳卒中予防の啓発,脳卒中をわかりやすく解説する公開講座などを行っています.
また「脳卒中なんでも相談」を毎月第一土曜日(10時から16時まで)に開催し,電話で市民の皆様からの相談に乗っています(ファックスは24時間対応ですが,お返事は後日となります).
栃木県では,いくつかの脳卒中拠点病院,専門医療機関が認定されていますが,実際の脳卒中医療においても幅広く連携していくことを心がけています.
県内のどこに住んでいても最適な医療を受けられるような体制を構築するために,多くの専門医を育成する教育にも力を入れています.そして県民の脳卒中を起こされる方を減らすため,日々最新の情報を発信し,啓発活動を行っていきたいと考えています.市民の皆様,医療関係者,行政が一体となって脳卒中の予防・治療・介護に取り組むオール栃木のチーム医療を目指します.
所在地 獨協医科大学 内 支部長 竹川 英宏(獨協医科大学 脳卒中センター センター長) 副支部長 藤本 茂(自治医科大学神経内科部門教授)
栃木県支部は県と協力しながら,「健康長寿とちぎづくり県民運動」にある「脳卒中啓発プロジェクト」を行っており,「頚動脈超音波検査による動脈硬化評価」や「不整脈健診」,「脳卒中公開講座」を適時開催しています.
「脳卒中なんでも相談」では,脳卒中に関する様々な疑問に医師や医療ソーシャルワーカー,看護師,薬剤師,管理栄養士,リハビリテーション専門職など多職種でみなさんの不安にお答えできるようにしています.
相談は栃木県支部事務局のある獨協医科大学病院 脳卒中・心臓病等総合支援センターの「脳卒中相談窓口,循環器(心臓,血管)相談窓口」でお受けしています.
詳しくは下記ページをご参照ください.
https://www.dokkyomed.ac.jp/hosp-m/revisit/consultation/medical-center.html
・2024年11月13日(水)午後2時から午後3時まで,第4回脳卒中サロンを開催します!(獨協医科大学研修会議棟ゆうがお 2階会議室)
脳卒中を患った方,ご家族同士が,悩みや生活の工夫を共有して,仲間を作ることを目的とした会です.
ざっくばらんに日々感じていること,悩み,などみんなと話してみませんか?
専門の医師や看護師,医療ソーシャルワーカーがいますので,医療者にも相談できます!
奮ってご参加ください.
お問い合わせ先:獨協医科大学病院 脳卒中・心臓病等総合支援センター,Tel:0282-87-2383
https://dept.dokkyomed.ac.jp/dep-m/renkei/comprehensive.html#h3_event
・2024年11月22日(金)午後2時から午後3時30分に市民公開講座(栃木県庁東館4階講堂)を開催します!
脳卒中と心臓病について,専門の看護師,栄養士,医療ソーシャルワーカーからわかりやすく解説します.
専門の医師が司会を務めますので,専門的な医学的なこともご質問可能です.
午後1時からは2時までは,会場隣のスペースに「出張相談窓口」も行います!各専門職がお悩みにお答えします.
奮ってご参加ください!
お問い合わせ先:獨協医科大学病院 脳卒中・心臓病等総合支援センター,Tel:0282-87-2185
https://dept.dokkyomed.ac.jp/dep-m/renkei/comprehensive.html#h3_event
栃木県は「栃木県脳卒中専門医療機関」として急性期医療担当病院が各医療圏に定められています.
皆様が「顔,腕,言葉」の異常に気づかれて救急車をお呼びになった時,救急隊員は脳卒中救急患者搬送マニュアルに基づき,「栃木県脳卒中専門医療機関」に患者さんを搬送しています.
具体的な「栃木県脳卒中専門医療機関」は, 栃木県脳卒中関連情報(http://www.pref.tochigi.lg.jp/e04/welfare/kenkoudukuri/kenkoudukuri/1173225926699.html)内の「脳卒中の医療に関する機能別医療機関」をご覧ください.
なお,病院によっては夜間休日など対応が困難な日があります.しかし救急隊員は搬送可能な病院の確認に加え,医療圏が異なる地域においてもドクター・カーやドクター・ヘリによる速やかな専門病院への搬送を行っていますのでご安心ください.
「顔,腕,言葉」の異常のほか,激しい頭痛,力は入るのにうまく歩けない,体の半分がしびれる・感覚がおかしい,ものがダブって見える,片方の目が見えない,というような症状が,「突然」起こった場合は,軽度であっても一刻を争いますので,すぐに救急車を呼んでいただくのが最善の方法です.
また,脳卒中を発症した患者さんにおいては,後遺症の軽減,日常生活への適応のために回復期リハビリテーション病院での治療が必要となることも少なくありません.リハビリテーションが終了した後は,もう一度脳卒中を起こさないように再発予防治療を続けていく必要があります.栃木県では医療連携を速やかに,かつ治療にあたる医師,医療スタッフが患者さんの情報を共有する「とちまるネット」(http://tochimarunet.jp)が構築されています.患者さんのご希望,ご同意をいただくことで,「とちまるネット」を用いたより充実した医療連携が可能となっています.