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第1部 特別講演「脳卒中治療の最先端医療」

講演1「脳卒中にならないために」

 どうして今、動脈硬化が増え、日本でも問題になっているのか。ついこの間も新聞に大きく出ていましたが、この50年で糖尿病、肥満、高脂血症が非常に増えています。高血圧はあまり変わっていませんが、もともと国民の30%、50歳以上であれば60%の方が高血圧というほど、高血圧は多い。すなわちこれら動脈硬化を起こす要因が重なる状態が、特にこの10年、20年で非常に増えてきています。その結果、動脈硬化が増えるわけですが、その新しい概念として、「メタボリックシンドローム」という考え方が、今、大変注目されています。

 動脈硬化は全身の血管の病気です。頭にきても心臓にきても、全身、いろいろな程度で血管が硬くなっていると考えて問題ないと思います。脳の血管に強く起きた時に脳卒中、心臓の血管に強く起きた時に狭心症や心筋梗塞、おなかあるいは胸の太い血管にいくと大動脈瘤(だいどうみゃくりゅう)、足の細い血管にいくと閉塞性動脈硬化症、このように全身の血管で起きてくる病気で、強く起きたところに病名が付きます。