ホーム > パネリスト高橋 功
1 | 2 | 3 | 4 | 5

第2部 パネルディスカッション 広い北海道の脳卒中救急を考える

高橋 功 氏
  • ドクターヘリは空を飛ぶ救急室
  • パネリスト 高橋 功 氏
  • 手稲渓仁会病院 救命救急センター長
  • 講師略歴紹介はこちら
高橋
 皆さん、こんにちは。手稲渓仁会病院の高橋です。ご存じかと思いますが、昨年4月から、当院救命救急センターを口火として、ドクターヘリが運航しています。まず、ドクターヘリとはどのようなものか、また、脳卒中の患者が、どのような場所から運ばれて来るかについてお話しします。

 先ほどから言われていますが「Time is Brain!」、脳卒中の救急医療は、できるだけ早く診断し、早く治療を行うことが大前提です。北海道の場合、搬送時間がネックになっていて、現実に困っている地域がたくさんあります。

 札幌市のように脳卒中専門病院があれば、直接救急隊が搬送します。脳卒中専門医はいないけれど、いったん地元の医療施設に搬送して、それから専門医に転送するという流れがあります。ここで時間を短縮するための対策は、まだまだ必要です。

クリックで、拡大画像をご覧いただけます  消防局の平成16年度のデータですが、119番してから医療機関に収容するまでの時間を見ると、北海道は覚知から到着まで平均6分、覚知から収容まで29.4分で、全国平均とほとんど変わりません。ただ、現状はどうかと言うと、119番してから病院に収容されるまで60分以上かかる方が約1万人。30分以上に広げると約7万人の方が、119番してから病院に収容されています。

クリックで、拡大画像をご覧いただけます  ドクターヘリは、搬送時間の短縮ばかりが強調されがちですが、端的に言えば、医師、看護師の出前をするシステムで、必要があれば救急隊が判断してドクターヘリを要請します。転院の場合は、病院のドクターが判断して消防を通して呼ぶことになります。通常、病院の救急外来で行っていることを救急現場で行います。我々が出動し、診察をして、脳卒中であれば、その治療ができる病院に運びます。救急外来で行うことを前倒しして行いますから、専門的な治療に取りかかる時間を短縮することができます。現在は税金でまかなわれているので、特別なお金は掛かりません。近所のドクターの往診料と同じです。