第2部 パネルディスカッション 広い北海道の脳卒中救急を考える
パネリスト 齋藤孝次
次に脳卒中の予後に関してですが、死亡の原因疾患としても重要ですが、介護を要する比率が最も高い病気でもあります。
1993年から、道東画像伝送ネットワークを行っていますが、当時、CTを持っている町立病院7施設と結び、その後11施設に増え現在に至っています。院内光ファイバーなどを設置している釧路の病院へ、急性期のCT画像を送ってもらい、電話回線で医師と医師が、どんな発症で、今どんな状態で、これからどうしたらよいか相談して、治療を行うというものです。
最初はこのような静止画像を送る装置で各地の町立病院と連携し、画像を送ってもらいました。最近では、町立別海病院や市立根室病院と、新しいタイプの画像伝送システムを導入し連携しています。画像が送られ、電話で相談したことを後日、レポートで送る形になっています。93年から98年の5年弱に、約130例の画像伝送を行いました。
地元の先生は脳卒中が専門ではないので、脳卒中のCTを撮るに当たっても、わからないことがあり、ちゅうちょすることがあります。このような画像伝送があることにより、地元の先生はCTを利用し、画像伝送システムによって専門医に相談して、患者にきちんと伝えることができるメリットがあります。また、地元の病院にかかっていても、釧路の病院と結んで情報交換していることから、地元の医療機関を信頼できるという、患者にとってのメリットもあります。私ども受ける側にとっても、これから患者が来るので手術の準備をして待つといったことも、十分できるわけです。画像伝送システムは病診連携に非常に有用です。
t−PAを使い3時間以内であれば、点滴で血栓を溶かせる治療が可能になりました。そういうチャンスもあるわけですから、早期受診が重要です。それから施設間の搬送手段の改善が望まれます。釧根地域は、冬場など救急車で搬送しても3時間以上かかります。このような問題がまだ残っていることは確かです。以上です。どうもありがとうございました。