−もくじ−

 ■ 総論

 ■ 車椅子と歩行補助具の上手な選び方

  装具の処方の受け方

  知っておきたい制度

  住宅改造のヒント


住宅改造のヒント

 

横浜市立大学医学部附属病院
リハビリテーション科
菊地 尚久
 

(1)制度利用

 介護保険制度では手すりの取り付け、段差の解消、床材の変更、洋式便器への取り替えなどの住宅改修に対してかかる費用の1割負担で20万円を限度としてまでの費用が支給されます。また、市町村によってはこれとは別に身体障害者手帳の所持者や65歳以上の高齢者に対して、改修費用の補助や低利子での貸付を行なっているところもありますので各市町村の担当者に尋ねてみると良いでしょう。

(2)住宅改造の内容

 まず、移動形態を考えることが必要です。手放しで歩けるか、つたい歩きができるか、車いすを自分で操作できるか、車いすに自分で乗り移れるかなどの項目が安全に行なえるかを検討し、この形態に合わせた改造が重要です。ただし、麻痺の状態や精神症状の合併により単にできることと安全に行えることは異なる場合がありますので、リハビリテーション医や理学療法士・作業療法士などに判断してもらい、基本的な改造のプランを立ててもらうのがよいでしょう。

 次に日常生活上の使用場面を考えます。トイレは自宅のトイレを使うかポータブルトイレか、入浴は浴槽も利用するかシャワーだけか、その際に介助者がいるか。外出の際には介助者がいるか、頻度はどれくらいか。それぞれの必要度をもとに必要なものを優先して改造を行ないます。

 具体的な内容については、つたい歩きが主体でしたら、必要な動線における段差の解消、床面の変更、手すりの設置などが必要となります。また、浴室・トイレ・玄関など立ち座りが必要な場面にも適切な位置での手すりが必要です。

 車いす移動が主体の場合には幅の確保、とくに曲がり角やドアでの幅の確保が重要です。自走の場合には小回りの利く6輪式車いすの利用も有効です(写真)。また、どうやって外出するかを検討する必要があります。玄関の段差が低い場合には介助者がいれば車いすごとの昇り降りができますが、高い場合には段差解消器の導入などを検討する必要があるでしょう

  


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